近年、幅広い世代から平屋住宅が人気を集めています。
政府による建築着工統計調査によると、2022年全国の居住専用住宅の総着工数は約422,000棟となっています。そのうち平屋着工数は約57,000棟でした。
2012年では約448,000棟に対し、平屋は約30,000棟だったため、総着工数は減っているにも関わらず、平屋の建設数は10年前よりも倍近く上回っています。
さらに三重県においては、2022年の約6,300棟の専用住宅着工数に対し、約1,500棟の平屋が建設されており、この年に約20%以上を平屋が占めていることが分かります。
なぜこの数年のうちにこれ程までに平屋が注目を浴びるようになったのか、こちらの記事で掘り下げてご紹介したいと思います。
メリット1:バリアフリーで子どもやペット、老後も安全
少子高齢化と核家族化が進む現代、家づくりはコンパクトでフレキシブルなものを希望する人が多い傾向にあります。
老後は夫婦だけになることも想定して最初から極力部屋数は少なく計画し、家族構成の変化や使い方の変化に対応しやすいような間取りが好まれます。
●バリアフリーで安全
平屋には階段がありません。例えばトイレのために夜中にぼんやりとした意識で階段を降りることはありません。
お年寄りにおいては、足腰だけでなく、視力や握力も低下するため、特に夜中の階段は可能であれば避けたいものです。
赤ちゃんからお年寄り、ペットまで、転落の心配がないのは安心です。
子どもやペットが安全にのびのび走り回れる家というのは、家づくりを検討する世代の多くが希望するポイントです。
●変化に対応しやすい
寝室が1階にあるのは魅力的なポイントです。
老後のためだけでなく、家族の体調不良時には看病がしやすく、衛生的にも看護側の体力的にもメリットがあります。
子ども部屋として使うスペースも1階にあれば、子どもが使わなくなったとしても、趣味の部屋や収納部屋としても使い回せるなど使える幅が広がります。
メリット2:2階が無いため地震や台風に強い
地球温暖化の影響などで、毎年のように大雨や集中豪雨が発生しています。
また、太平洋側では南海トラフ巨大地震も予想され、安全のために地震にも水害にも万全に備えた家に住みたいと考える人が増えています。
●平屋は耐震性が高い
平屋は地震だけでなく、日常の強風や台風にも強く安心です。
2階が無い分、支えるものが屋根だけなので、潰れるリスクが低いです。
また、建物の高さが高いほど揺れは強くなりますが、平屋は高さが低い分重心も低く揺れにくいです。
建物自体の地面への重量負荷も2階建て以上と比べると小さく済みます。
●水害に備えるために:各自治体の作成するハザードマップを確認しましょう
平屋だと垂直避難ができないのでは?というデメリットもあります。
実際に万一水害や高潮に遭ってしまった場合、2階に避難するという選択ができません。
平屋に限った話ではないですが、洪水ハザードマップを必ず確認した上で土地を選ぶようにしましょう。
大雨などで河川が増水、堤防が決壊、氾濫などしてしまった場合に浸水が想定される区域と避難場所が示されています。近くの避難所も確認できます。
また、土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域などにもなっていないか調べておきましょう。
建築したい地域がレッドゾーンやイエローゾーンになっている地域に平屋を建てるのは避けましょう。
大雨などの気象情報も逃さないようにし、早めの避難と対策で、事前に想定以上の被害を抑えることはできます。
メリット3:おしゃれで開放的なリビングをつくれる
平屋には2階が無いため、天井の高さをある程度自由に設計できます。また耐震性を考慮した壁や柱の間取りの制限も少なく、設計の自由度が高いです。
リビングを傾斜天井にできるというのは、2階の間取りの制限が無いからこそ可能な形状です。
天井を高くできる分、高所や天窓を効率的に配置して日当たりを確保し、開放的な印象をつくることも可能です。
また、高さを最大限に生かし、リビングと繋がるスキップフロアやロフトをつくった遊び心ある間取りが可能になることも、平屋ならではの魅力です。
注意点とまとめ
平屋ではワンフロアに各部屋があるため、間取り次第で庭や各部屋との繋がりをより強めたり、行き来することができる半面、注意点もあります。
プライベートな空間を確保しよう
魅力的な面とは逆に、家族間での距離感や、防犯面で外との距離感を取りづらくなるなどの可能性もあります。
そのため、将来的な家族構成や生活リズムなどを考慮し、プライベートな空間も確保できるような間取りや、外との繋がりの窓配置の配慮が必要です。
面積を抑えるように意識しよう
平屋では必要以上の部屋やスペースは極力抑え、コンパクトに設計するのがポイントです。
例えば、客間も欲しい、広い玄関と廊下と子ども部屋3室など、1階面積が大きくなればなるほど建築費用も税金も土地代も高くなります。
メリットが多く、人気も注目も高まっている平屋ですが、後悔しないようにこれらの注意点も踏まえて、土地選びからじっくり検討して満足できる快適な平屋づくりを計画しましょう。
近年、幅広い世代から平屋住宅が人気を集めています。
政府による建築着工統計調査によると、2022年全国の居住専用住宅の総着工数は約422,000棟となっています。そのうち平屋着工数は約57,000棟でした。
2012年では約448,000棟に対し、平屋は約30,000棟だったため、総着工数は減っているにも関わらず、平屋の建設数は10年前よりも倍近く上回っています。
さらに三重県においては、2022年の約6,300棟の専用住宅着工数に対し、約1,500棟の平屋が建設されており、この年に約20%以上を平屋が占めていることが分かります。
なぜこの数年のうちにこれ程までに平屋が注目を浴びるようになったのか、こちらの記事で掘り下げてご紹介したいと思います。
メリット1:バリアフリーで子どもやペット、老後も安全
少子高齢化と核家族化が進む現代、家づくりはコンパクトでフレキシブルなものを希望する人が多い傾向にあります。
老後は夫婦だけになることも想定して最初から極力部屋数は少なく計画し、家族構成の変化や使い方の変化に対応しやすいような間取りが好まれます。
●バリアフリーで安全
平屋には階段がありません。例えばトイレのために夜中にぼんやりとした意識で階段を降りることはありません。
お年寄りにおいては、足腰だけでなく、視力や握力も低下するため、特に夜中の階段は可能であれば避けたいものです。
赤ちゃんからお年寄り、ペットまで、転落の心配がないのは安心です。
子どもやペットが安全にのびのび走り回れる家というのは、家づくりを検討する世代の多くが希望するポイントです。
●変化に対応しやすい
寝室が1階にあるのは魅力的なポイントです。
老後のためだけでなく、家族の体調不良時には看病がしやすく、衛生的にも看護側の体力的にもメリットがあります。
子ども部屋として使うスペースも1階にあれば、子どもが使わなくなったとしても、趣味の部屋や収納部屋としても使い回せるなど使える幅が広がります。
メリット2:2階が無いため地震や台風に強い
地球温暖化の影響などで、毎年のように大雨や集中豪雨が発生しています。
また、太平洋側では南海トラフ巨大地震も予想され、安全のために地震にも水害にも万全に備えた家に住みたいと考える人が増えています。
●平屋は耐震性が高い
平屋は地震だけでなく、日常の強風や台風にも強く安心です。
2階が無い分、支えるものが屋根だけなので、潰れるリスクが低いです。
また、建物の高さが高いほど揺れは強くなりますが、平屋は高さが低い分重心も低く揺れにくいです。
建物自体の地面への重量負荷も2階建て以上と比べると小さく済みます。
●水害に備えるために:各自治体の作成するハザードマップを確認しましょう
平屋だと垂直避難ができないのでは?というデメリットもあります。
実際に万一水害や高潮に遭ってしまった場合、2階に避難するという選択ができません。
平屋に限った話ではないですが、洪水ハザードマップを必ず確認した上で土地を選ぶようにしましょう。
大雨などで河川が増水、堤防が決壊、氾濫などしてしまった場合に浸水が想定される区域と避難場所が示されています。近くの避難所も確認できます。
また、土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域などにもなっていないか調べておきましょう。
建築したい地域がレッドゾーンやイエローゾーンになっている地域に平屋を建てるのは避けましょう。
大雨などの気象情報も逃さないようにし、早めの避難と対策で、事前に想定以上の被害を抑えることはできます。
メリット3:おしゃれで開放的なリビングをつくれる
平屋には2階が無いため、天井の高さをある程度自由に設計できます。また耐震性を考慮した壁や柱の間取りの制限も少なく、設計の自由度が高いです。
リビングを傾斜天井にできるというのは、2階の間取りの制限が無いからこそ可能な形状です。
天井を高くできる分、高所や天窓を効率的に配置して日当たりを確保し、開放的な印象をつくることも可能です。
また、高さを最大限に生かし、リビングと繋がるスキップフロアやロフトをつくった遊び心ある間取りが可能になることも、平屋ならではの魅力です。
注意点とまとめ
平屋ではワンフロアに各部屋があるため、間取り次第で庭や各部屋との繋がりをより強めたり、行き来することができる半面、注意点もあります。
プライベートな空間を確保しよう
魅力的な面とは逆に、家族間での距離感や、防犯面で外との距離感を取りづらくなるなどの可能性もあります。
そのため、将来的な家族構成や生活リズムなどを考慮し、プライベートな空間も確保できるような間取りや、外との繋がりの窓配置の配慮が必要です。
面積を抑えるように意識しよう
平屋では必要以上の部屋やスペースは極力抑え、コンパクトに設計するのがポイントです。
例えば、客間も欲しい、広い玄関と廊下と子ども部屋3室など、1階面積が大きくなればなるほど建築費用も税金も土地代も高くなります。
メリットが多く、人気も注目も高まっている平屋ですが、後悔しないようにこれらの注意点も踏まえて、土地選びからじっくり検討して満足できる快適な平屋づくりを計画しましょう。